ギャルゲー風味のアニメ塗りの簡易CG講座です。見ての通りの拙いものでありますので、下の完成画像見て参考にならないと判断した方は見ない方が…w
そういう訳で、興味のある方のみお読みくださいませ。



一応、これが完成画像です。今回の講座はこれを完成させるまでの行程を簡略に解説していくこととします。
@線画の取り込み

まずは線画を取り込みます。下絵原稿はB5、解像度は360dpiでスキャン。実際には縦2600ピクセル、1MBほどありました。WEBのみの使用であれば、解像度は最低で72程度でも大丈夫かと。

スキャナの設定で[明度・コントラスト]を調節、紙の皺や細かな汚れを取ってあります。

これをフォトショに出力。エリミネイト・ホワイトを使用して線画以外を透明に。

続いてsaiを起動(フォトショは重いのでここで一旦お役御免)します。エリミネイトホワイトかけた時点でRGBになっている筈。まず、線画レイヤーをそのまま選択し[レイヤー]から[輝度を透明度に変換]を使用。これで線画並の濃さのゴミ以外は殆ど無くなります。

A下地色について

次に、線画を「不透明度保護」。所謂逆マスク。これで間違えて線画レイヤーに色を置くミスが防げます。

今回はギャルゲー風にしますので、イメージを合わせられるように主線を薄くしておきます。不透明度が69%になっていますね。

次に、一番下のレイヤーを主線が見える程度の適当な濃い色で塗り潰し。各パーツが比較的薄い色となる為、塗り忘れや境界線を分かりやすくする為です。 特に肌色は要注意。鉛筆ツールで適当に囲んでバケツで塗り潰し、消しゴムツールと鉛筆で微調整します。尚、他のパーツにはみ出しているのはスキマ防止です。

それぞれのレイヤーが整ったらこれも一旦[不透明度保護]。

B下地色 2

絶賛仕置き中レイヤー仕分け中。CGの基本とはいえ、なかなかに面倒。長時間同じ絵を見ていると目が麻痺して来ます。アドレナリンやドーパミンが出てきていよいよ「俺TUEEEE」状態に。

僕は感覚麻痺やダレ防止の為、反転したり角度変えたりしてぐにぐにやっていきます。これをやっていると、この段階でデッサンの狂い等々の反省点が見つかります。だからといって勝負を投げない、これ大事。一朝一夕で上手くなんてなれません。チクショー

これはB5サイズの400%ですから、ほぼ印刷にも出ないし縮小してWEBに載せても分かりません。ここは上手く手を抜いて時間短縮するのも上達への近道かも?

C下地色 3

一応色が置けました。瞳の光や涙や汗、頬等は後です。ここまでの作業で1時間程経過。 一揃いレイヤーを並べたら、[不透明度保護]したレイヤーそれぞれに微調整を加えます。

といっても簡単、バケツツールでそのレイヤーを塗り潰して目指す色に近づけていくだけ。 単純でありつつ、センスが前面に出る。この色合わせがアニメ塗りの肝ですね。

D下地色 4

ギャーーー!!!!

ではなく、[不透明度保護]してあった線画レイヤーを少し薄い色で塗っただけです。びっくりしますね。イメージぶち壊し。

これから、各レイヤーの色に線画を馴染ませていく作業となります。

D アニメ塗り彩色

突然作業進んじゃってます(汗 見て分かるとおり、軽く陰影色を置きました。アニメ塗りはこれが一番差が出るところですかね。僕も未熟なりに、影と立体を意識しつつ塗り塗り。

別レイヤーでやるなら鉛筆での調整、同一レイヤーでやるなら消しゴムツールでの調整となります。

今回僕は特に資料もなく塗りましたが、最初のうちはスポイトツールで好きな絵から色を貰ったり、目で見て参考にするのも有りかと思います。

この時、形だけ真似るのではなくどういう理由でこういう濃淡に塗られているのかを学ぶと良いかと。まあ、自分の絵は色々とボロがありますが(苦笑

Eアニメ塗り 2

アップで見ると、線画色の様子が分かるかと思います。基本的にはそのパーツの色より少し濃いか、同じ程度。自然な感じを目指します。

今は目の光彩&汁を作成中。筆とエアブラシ遊んでみましたが、この眼は合いませんね。

F ギャルゲ風味を混入

アニメ塗りでも、この絵にセル塗りはちょっと合いませんね。表情は柔らかくしたいと思います。

エアブラシを使用して塗り塗り。今回は同一レイヤーで重ね塗り。この方が微妙な濃淡を作りやすい。明度の高い色で塗りつつ、最後に白で少しツヤを出しました。

さて、えろくなってきた(当社比

G 完成寸前!?

俺が時を止めた…やれやれだぜ

今回は最大で4段階(髪)の色調をつけました。使用した筆先は鉛筆、それと頬と右手の指先にエアブラシ。

何度も言いますがアニメ塗りは色選択が命。見返すと分かるかと思いますが、髪と目とお肌は女の命。特に髪と瞳は作業中に何度も色が変わっているのが分かるかと…。

レイヤー別にしておくと色変えるのが便利。その代わりに塗るレイヤーを間違えたり、データが重くなりがち。

レイヤー数を減らしたりレイヤーセットを作ったりして、自分なりのやり方を決めるのが良いかとー。

H 完成

完成です。(ぇー

上との主な変更点は、 @瞳の色を兎娘らしく明るいオレンジに。(線画レイヤーの瞳部分も変えてあります) Aチョコレートと背景を追加。チョコレイヤーを一番上に追加後、鉛筆で大体の形をとり[不透明度保護]。その後エアブラシにてドロッとした感じの濃淡を追加。

私事ですが、チョコ溶かした事ないからどの程度の粘度なのか分かりませんでしたー。火傷しない程度には冷えているものと思われます。

最後に、恨みがましい一言をフォトショで追加して完成ー。フォントカラーはチョコ色さ!!



長い割に薄い内容となってしまいましたがどうだったでしょうか……。

願わくば、これが少しでも誰かのプラスにならん事を。


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